シグナルに関するパラメータを決めたあとは、その他の部分を調整していきます。
私はシグナルが最重要と考えていますが、損切り、利食い、フィルターによる調整を加えることでパフォーマンスは向上します。
目次
シグナル中心に戦略を作成した後に以下の順番で最適化をしていきます。
損切りの最適化
- 固定幅によるストップ
- 時間によるストップ(これまでのシグナル判定に経過足によるクローズとして加えています。)
- 反対シグナル発生によるストップ(ドテン)
- 標準偏差によるストップ
- ATR(Average True Range)によるストップ
利食いの最適化
- 固定幅によるストップ
- トレーリングストップ
- 標準偏差によるストップ
- ATRによるストップ
フィルターの最適化
- 標準偏差による上限フィルター
- 標準偏差による下限フィルター
- ATRによる上限フィルター
- ATRによる下限フィルター
- シグナル発生から実際に仕掛けるまでの経過時間のフィルター
- ルックバックフィルター
- 曜日フィルター
全ての項目を適用するわけではなく、1つずつ評価し、効果のあったものを採用する方法です。
損切り幅を最適化し、無駄なリスクを減らすのを目的にします。
損切り評価の基準
ドローダウンが下がることが第1ですが、損切りを設定すること自体がリスクを減らすことになりますので、必ず一つは有効にします。
固定幅であれば、最適化をすることで現実的な数値が見えますので損切りを設定しておくべきです。想定外の事態が発生したときのセーフガードになります。
損益/ドローダウン比が良くなるような組み合わせがあれば、有効にしていきます。
利が乗ったあとにマーケットに返してしまう量を抑えることを目的にしています。
利食い評価の基準
最終利益が増えるような組み合わせがあれば、有効にしていきます。
ただしドローダウンが悪化するようであれば、最終利益が増えていても有効にはしません。
不利な取引をカットすることが目的。
フィルター評価の基準
ボラティリティが高いときのシグナルをカットしたり、逆に低すぎるときをカットしたりして利益の出ない取引をカットします。
利益が増え、ドローダウンが改善されていれば有効にします。
取引回数が極端に少なくなる組み合わせは有効にはしません。
注意
例えば、標準偏差によるストップとATRによるストップは元にしている指標が異なりますが、特性は似ています。このように似たストップを同時に有効にするとこじつけ(カーブフィッティング)となりやすいので注意が必要です。